【株,FX】有事の際のアメリカドル買いの法則

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有事の際のアメリカドル買い。これはFXや株トレーダーの中では常識の法則と言えます。アメリカの経済は、世界最大の規模を誇っています。今はインドや東南アジアの台頭が世界経済で注目を浴びていますが、まだまだアメリカの強さは絶大で、現在世界の基軸通貨として扱われています。この基軸通貨としての性格上、戦争や紛争などが起こると買われやすいという特徴があります。それを証明するように、ロシアとウクライナ戦争において、アメリカドルが買われているのです。有事の際の日本円買いが崩壊している今、アメリカドル買いに走っている人が少なくありません。

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ロシアとウクライナ

ロシアは当初、ウクライナをわずか数日で陥落させる狙いでした。しかし完全に苦戦している状況で、もはや完全制服は難しい状況です。首都キエフを包囲し、占領する予定でしたが、断念し、東部戦線へ戦力を割こうとしています。それに対してウクライナ軍は無駄な戦闘を避けて、都市部においてゲリラ戦を仕掛けており、無駄な犠牲を避けることができています。ウクライナには欧米諸国からの支援物資もあり、武器も調達されています。このように現在明らかに世界的な有事であり、アメリカドル買いが進んでいます。

USD/JPY

USD/JPYの2022年3月25日時点の日足です。アメリカドル買いが進み、日本円が売られています。この構図は1年ほど前から変わらず、今では122円まで上がりました。もはや125円も見えてきていて、長期的に見て日本円を買う人がいるかどうかすら疑わしい状況になってきました。

EUR/USD

EUR/USDの2022年3月25日時点の日足です。2年前のコロナウィルスワクチンが開発されたころはユーロ買いが殺到していましたが、それ以後は常にアメリカドル買いが先行しています。ロシア-ウクライナ戦争の勃発により、さらにアメリカドル買いが先行しており、いまだ、ユーロが買われる要素が薄いのです。

GBP/USD

GBP/USDの2022年3月25日時点の日足です。EUR/USDに比べると拮抗しているように見えますが、全体的に見ればまだまだアメリカドル買いが先行してします。イギリスは地域的にウクライナに近いため、なかなか買われない傾向にあるのです。

AUD/USD

AUD/USDの2022年3月25日時点の日足です。現在アメリカドルよりも強い通貨があり、それはオーストラリアドルです。オーストラリアは地理的にロシアやウクライナ、さらに中国からも離れており、安心して買われています。原油暴騰の影響もあり、オーストラリアは全通貨の中で圧倒的に強い状況です。現在オーストラリアドルに次いでアメリカドルが強い状況になっています。

その他の要素

アメリカドルはその他の要素とも関連性があったりします。一番知っておく必要があるのはアメリカの経済指標です。そしてそれ以外にも関連する要因があったりします。

アメリカ国債利回りとの関係

アメリカ国債とアメリカドルにはあまり相関関係がありません。市場のリスク許容度が拡大する局面でのアメリカ国債利回り上昇はアメリカドル買い材料となりますが、アメリカ国債の信用低下による金利上昇はアメリカドル売り材料となるため、金利の上昇要因により影響が異なります。そのため、この2つの関連性は実はあるようで薄いのです。

金市場との関係

アメリカドルと金の相場は逆相関の関係にあります。アメリカドルが暴騰すると金相場は下落、アメリカドルが暴落すると、金相場は上昇する傾向にあります。原油などほかの相場とは相関したり、逆相関したりすることもありますが、金相場とは連動する傾向にあるのです。

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