2022年2月12日、ロシアによるウクライナ侵攻、戦闘開始のニュースが流れ、世界は緊張しました。それと同時に株式市場と外国為替は大きく乱れました。チャートは大暴落を起こし、大損した人もいるのではないでしょうか。このような戦争、経済制裁、紛争など政治イベント、コロナウィルスなどは経済イベント以上に強い衝撃を与え、相場を大きく動かしてくるのが特徴です。そのなかでも1つ絶対的な法則が存在することをご存じでしょうか。
一つ起こる絶対的な法則
このような政治的なイベントやコロナウィルスなどのようなビッグイベントが起こるときに確実に一つ言えることは円買いが起こるということです。日本円の特徴として、経済指標などまったく相場に影響を与えることがないのですが、何らかの不安要素が起こると常に買われる傾向にあります。下記チャートは2022年2月12日時点のGBP/JPYの1時間足です。見ればわかる通り、約1.6円程度をたった2時間で落としています。
政治イベントは一番相場に影響を与える
USD/JPY、EUR/JPY、GBP/JPY、AUD/JPYなど円が絡んだ通貨ペアは必ず、国際政治の影響を受け、円買いが起こるのです。株やFXトレーダーのほとんどは経済指標しか見ていませんが、実はそれ以上に政治が一番相場を動かしてくるのです。スキャルピングや単発のショートトレードをする人は政治を知らなくても勝つことはできますが、スイングトレードで大きな値幅を狙う人は確実に政治を知っておく必要があるのです。
政治イベントはトレンド転換を引き起こす
USD/JPY、EUR/JPY、GBP/JPY、AUD/JPYは2022年2月明らかに上昇トレンドの最中にありました。しかしたった1つの政治イベントにより下降トレンドが起ころうとしています。それだけ政治指標は相場を動かします。2021年12月にもアメリカが中国制裁をしましたが、そのときも上昇トレンドが完全に止まり、下降トレンドへ転換し2‐3日ほど続きました。トレーダーのできることはただ一つ、大きな流れに身を任せるしかありません。抗うのは得策ではありません。
まだ戦争は始まっていない
2022年2月12日現在まだ、ロシアとウクライナ間において全面戦争にはなっていません。しかしそのような状況ですらGBP/JPYは1.6円、ADU/JPYも1.2円大暴落を起こしているのです。全面戦争になれば今以上の円買いが起こる可能性が高いとみていいでしょう。イギリスではすでに政府発表でウクライナ在住のイギリス人に対して避難勧告を出しています。すでに現地では両軍の戦闘準備が整っているものと思われます。そのため、非常に危険な状況で、このような状況になると円がひたすら買われる展開になります。
もう一つの不安要素
このロシアとウクライナにおける東ヨーロッパの戦争と、もう一つ厄介な事案が世界にはあります。それは中国問題です。近年インド、日本、南シナ海、台湾と侵略を続けている中国が本格的な軍事行動を起こす可能性は十分あります。アジアは現在火薬庫になっており、いつ火がついてもおかしくない状況。それがゆえに相場も燃え上がる可能性が否定できないため、用心しましょう。
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