2022年10月20日現在、USD/JPYの価格は150円を突破しました。為替の歴史を見てもこれだけ一方的にしかも長期間にわたって動き続けている通貨ペアは稀です。以前はUSD/JPYと言えば安定通貨ペアと呼ばれており、これほど投機的な動きをするようなものではありませんでした。それがゆえにトレーダーに中にはUSD/JPYで勝てなくなっている人もいます。
USD/JPY
アメリカドルと日本円のペアです。このペアはEUR/USDに次いで世界中でトレードされており、アジア経済の健全性を示唆するのはもちろんのこと、世界経済の状況を示す指標の一つにもなっています。初心者におすすめされやすい通貨ペアで安定性が売りの組み合わせでした。しかし2020年代に入り、その安定感が失われようとしています。
2021年以降の相場
2022年10月時点の相場です。週足で見ていますが、これだけ長期間にわたり、一方的なトレンドになっている相場はほかにありません。1日の値動きも激しく、100pips以上動いてしまう日も多くありました。こんな相場であるということもあり、非常に危険で初心者にお勧めできるような通貨ペアではなくなってしまいました。もはや相場が大変動を起こし、性質が根本的に変わってしまったと考えるのが妥当です。
アメリカドル
アメリカではインフレ対策に追われており、ドルの利上げがずっと続いています。FRBは今後の利上げを示唆しており、今後も段階的にドルの利上げが来る予定です。そのため、さらにドル高になる可能性は高く、この傾向はしばらく変わらないであろうと言われています。
日本円
対する日本円は大規模金融緩和がずっと続いており、今後もその方針は変わりません。日本銀行総裁及び、日本政府も注視するという発言しかなされておらず、これといった介入もしない予定で、今後も日本円が売られ続ける運命になりそうです。
テクニカル分析が通用しない
2021年から始まる一方的な日本円売りとアメリカドル買いは今後も収まる見通しがありません。普通に局面であれば、大きく上がれば、一旦落とすという流れになるのですが、この相場は大局で見ると全くそうはなっていないのです。一方的に日本円が売られ、アメリカドルが買われるという非常に稀な相場になっています。
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