外国為替の世界は短期的に見れば何が起こるかだれも予測はできません。しかしながら1年後、2年後に各国の国力と通貨価値がどうなっているかを推測することができそうなので今回は、主要国の近未来を予想してみました。将来的に国の通貨が力を持っていられるのか、下落していくのか上昇していくのかを含めて、予想してみます。現在は核があるため、武力による戦争がなかなか実現しなくなっている一方で、金融制裁、資源、AI、サイバーテロといった要素が強くなっています。世界では経済を武器にした戦争が始まっています。今確実に一つ言えることは世界の問題児である中国の動向が相場を動かしてくるということです。
アメリカドル
項目 | 内容 |
高騰要素 | アメリカの人口は2050年には大きく増加し3億8000万人に増加するとされています。 GDP成長率は今後も緩やかに上昇すると予測されています。FOMCは2022年の3回利上げを示唆しているため、このタイミングでドルが一気に高騰する可能性が高いです。 |
下落要素 | 現在のアメリカではインフレが加速しているため、低・中所得層の生活が苦しくなる可能性。 2020年から続く中国制裁によるドルの一時的な暴落がありえる。 |
現在アメリカは中国との経済制裁合戦が続いており、相場は一時的に荒れる状況が続いています。実際に戦争になる可能性も否定できないため、ドルの極端な暴落が今年も一時的に続く恐れがあります。国内は現在北京オリンピックボイコット論が強くなっており、引き続き対中制裁が厳しくなると予想されます。
円
項目 | 内容 |
高騰要素 | コロナウィルスの新型株が出てきた場合、一時的に日本円が買われる展開が来ます。また、アメリカと中国の間での経済制裁や戦争などの事案が起こった場合は確実に日本円が買われる展開になるでしょう。 |
下落要素 | 2021年の衆議院選挙では左派の自民党圧勝で終わりました。去年EUやアメリカでは中国制裁の動きが起こりましたが、日本も協調していかなければ今後は日本も制裁を受ける可能性があります。長年における経済低迷の原因でもある党がまた勝ったことにより、経済低迷はより加速するでしょう。また、長期的に見た場合は人口減少と高齢化がとても重荷になると思われます。 |
日本では人口減少と高齢化が国を苦しめています。長年の政治の腐敗のツケを払わされていますが、今後も日本円の価値は下がり続けるでしょう。上昇する要素としてはコロナウィルスの感染拡大や戦争などの事案があれば確実に日本円が買われる展開になりますが、一時的な要素でしかないでしょう。
ポンド
項目 | 内容 |
高騰要素 | イギリスはEUと密接な関係にあるため、ユーロの価値が上がればポンドも上昇するとみています。ブレグジットも無事完了しているため、大きな政変が怒らないと予測され、ポンドの価値が上昇する展開になると予想します。 |
下落要素 | 2021年末からコロナウィルスの感染拡大で苦しんでいます。そのため、ロックダウンなどが起こった場合は大きな下落が一時的に予想されます。またイギリスではスコットランドの独立運動問題が起こっており、この問題が発展すればポンドは大きく下落する可能性を秘めています。 |
ブレグジット(イギリスのEU離脱)により価値を大きく落としたイギリスポンドですが、それ以降は150円台で推移しています。しばらくは大きな政変は起こらないと予測されているので大局で見れば上昇しそうな気配です。ただし唯一の例外は中国有事。クイーン・エリザベスが日本に寄港しているようにアジアで中国が戦争を仕掛けた場合は大きく相場が動くでしょう。
ユーロ
項目 | 内容 |
高騰要素 | ユーロ圏のGDP予測は2022年プラス、2023年もプラス予定で好調。景気回復もしてきているので、徐々に上昇気流に乗ってくると予想します。 |
下落要素 | 2021年末からコロナウィルスの感染拡大で苦しんでいます。そのため、ロックダウンなどが起こった場合は大きな下落が一時的に予想されます。 ロシアがウクライナ国境に軍部を増強していて、NATOとの緊張が高まっていることがマイナス材料。突如の大暴落もあり得ます。 |
ユーロの最大の問題点はコロナウィルス問題とロシア問題でしょう。ロシアは現在、軍事行動をちらつかせているため、実際に侵攻が始まれば間違いなくユーロも大変動を起こす可能性があります。またフランス海軍の戦術艦隊が日本に寄港していることからもわかる通り、中国有事もマイナス要素になりえます。
オーストラリアドル
項目 | 内容 |
高騰要素 | オーストラリアは資源国であるがゆえに石炭や鉄鉱石の価格が影響を及ぼします。長期的に見れば資源の価格が上がっているため、緩やかな上昇気流になると思われます。 |
下落要素 | オーストラリアは中国の政治、経済により大きく影響を受けます。世界の問題児になっている中国がなにかをやらかすと間違いなく暴落する運命にあります。また、コロナウィルスの感染拡大で苦しんでおり、一時的に大きな下落をする可能性があります。 |
オーストラリアは中国とのデカップリングが去年から始まっているものの、資源の最大輸出先はまだ中国であり、まだまだ中国の影響を受けやすい運命にあります。資源の価格が上昇しているため、長期的に見れば上がると思いますが、中国の何らかの問題が起こった場合は極端な暴落を起こす可能性が高いです。
カナダドル
項目 | 内容 |
高騰要素 | 隣国アメリカの経済状況が強く反映されますが、アメリカは2022年以降も経済成長プラスの予定で、カナダドルもそれに続くと思われます。また、原油価格が上昇中でこれもカナダドルにおいて追い風になっています。 |
下落要素 | カナダの経済はアメリカに依存します。アメリカと中国で起こっている経済戦争の影響を受けるため、良くも悪くもアメリカ次第の展開になると予想します。 |
原油価格が上昇気流に乗っている今カナダドルは緩やかな上昇になると予想します。しかしながら良くも悪くもアメリカの影響をうけるため、中国制裁の件で大きな暴落がありえます。
短期的な動きは中国の動向次第
2021年12月にアメリカが中国制裁をしたように短期的な動きは間違いなく中国次第と言えます。現在悪い意味で世界をかき回している中国ですが、戦争や経済制裁などになれば100%日本円が買われる展開になるでしょう。10年、20年期間で見れば確実に円は弱くなる運命にあると言えますが、突発的な円買いは今年もあるのは確実です。オミクロン株のようにコロナウィルスの新型が発見された場合やロックダウンがある場合も円買いになるでしょう。
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